大判例

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東京高等裁判所 昭和31年(ラ)135号 決定

抵当権実行のためにする競売申立においては、たとえその競売を申立てた者の抵当権に優先する抵当権がその不動産上に存在し、これがために、その優先権者の債権及び手続費用を弁済するときは最低競売価格をもつては剰余の見込のない場合であつても、その競売手続はこれを続行すべきものであつて、民事訴訟法第六百五十六条の規定は競売法による競売に準用すべきものではない。抗告人の所論はこれと見解を異にするものに帰するからこれを採用することができない。

抗告理由の二について。

記録を精査しても所論不動産上の賃借人が東和商事有限会社ではなく東和商事合名会社であることを認めるに足る資料はない。のみならず競売法第二十九条民事訴訟法第六百五十八条によると、競売期日の公告には、賃貸借ある場合においてはその期限並びに借賃を記載すべきものとしているから、賃貸借の期限並びに借賃の記載がある限り、たとえ賃借人の記載に右のような相違があつてもその競売期日の公告を不適法なものということはできない。

(薄根 村木 山下)

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